墜落的トキシック
不服に呟いた私に少し顔をしかめてから、佐和くんは気を取り直したように口を開いた。
「とりあえず、さっさと残り終わらせるぞ」
そうだ、今はプール掃除の真っ最中。
あとは水で洗い流すだけだけど。
同じ過ちを繰り返さないように、今度は慎重に蛇口をひねった。
─────暫くして。
「おまえ、ジャージは?教室?」
床や壁にザーッと水を振り撒く私をプールサイドから見下ろした佐和くんが、私に尋ねる。
ちなみに、することがなくなった佐和くんは、先程から退屈そうにプールサイドに座っているのだ。
手伝うことがなくなったのなら帰ればいいのに、と私は思っているんだけど。
「家に忘れたのっ」
答えた私に佐和くんは呆れたような視線を送った。
言いたいことはわかる。
私だって、プール掃除はジャージに着替えてするつもりだったもん。
だけど、うっかり、洗濯したまま家に忘れてしまったのだ。
そう、うっかり。