墜落的トキシック
「他人の仕事を手伝うなんて、佐和はよくできた人間だなあ」
「困っている人は放っておけない性分で」
いけしゃあしゃあと言ってのけた。
どの口が、と心のなかで非難して、片肘を勢いよく後ろに引く。
「……ぅっ」
直後、小さな呻き声が耳に届いて、したり顔。
私の肘鉄は狙い通り、佐和くんのみぞおちにクリティカルヒットしたようだ。
背後から無言の圧を感じるけれど、
むしろ肘鉄だけで我慢してあげていることを感謝してほしいくらい。
「なるほどね~」
なにが、なるほどなのか。
私と佐和くんを興味深そうに見比べたニッセンはにやりと口角をあげた。
そんな一連のニッセンの仕草に首を傾げていると。
「佐和と久住って仲良かったんだな~~、うんうん」
「はあ、」
納得したように頷くニッセンに、『全然仲良くないし、むしろその逆ですが』と思いながらも曖昧に相槌を打つ。
すると、ニッセンは斜め上から爆弾を投下した。
「丁度よかった」
「……?」
「佐和、そして久住。おまえら二人を修学旅行実行委員に任命する!」