墜落的トキシック
「久住が着てるの、佐和の制服だろー」
にやにやと口角をあげるニッセン。
その視線の先には、上半身裸の佐和くんに、ぶかぶかのシャツを羽織った私。
何を言っても解けないであろう誤解を生んでしまったことを一瞬にして悟った。
「二人の関係は他の生徒に内緒にしといてあげるから、さ。頼むよ」
────ああ、頭が痛い。
実行委員のことも、ニッセンの物凄い勘違いも。
どうしてこんなことに、とうなだれて黙り込んでいると、ニッセンはそれを肯定の返事と受け取ったらしく。
「そういうことだから、これからよろしくなー!」
ご機嫌な様子でくるりと背を向けて去っていく。
そして、この場に残されたのは、私と佐和くんのふたり。
佐和くんの顔色をうかがえば、さっきまでの爽やかスマイルが嘘のように、げんなりとしていた。
「……久住さんって、厄介ごとを引き寄せるプロ?」
「それはこっちの台詞!」
佐和くんと関わるようになってから、ろくなことがない。
キッと睨みつけると佐和くんはため息をついて。
「つーか、もっと上手く断れよ」
「はあ!? 佐和くんなんて、一言もニッセンに言い返してなかった!」