墜落的トキシック
にっこにこの笑顔で受け入れていたのは誰?
それなのに、私のせいにするなんて、冗談も大概にしてほしい。
「俺が断ったらイメージが崩れる」
「なにそれっ、────」
最低、と続けようとしたところでフェンスの向こうからからかうような声がした。
「まーまー、痴話喧嘩はその辺にしておけ。丸聞こえだぞー」
去っていったはずのニッセンがひょっこりと顔を覗かせている。
“痴話喧嘩”。
ニッセンの目にはそう見えているんだ。
私と佐和くんが……ラブラブカップル、に。
ショックのあまり、がっくりと肩を落とす。
もう何を言い返す気力も残っていない。
「とりあえず、教室帰るぞ」
「……うん」
佐和くんの言葉に素直に頷いて教室に戻る。
帰宅するべく、荷物を鞄にまとめている間も憂鬱のあまりため息ばかり零れてしまう。
そんな私に向かって、佐和くんがなにかを放り投げた。
ひゅん、と飛んできた何かを慌てて胸の前でキャッチする。