墜落的トキシック
なんだ、この人。
さすがに目を見開いて固まった。
そして、柔らかいよ、は余計な情報にも程がある。
ちなみに嘘だと思っているわけではない。
たしかに、柔らかそうだとは思うけれど。
『……』
誰のことも信頼していない。
ハル以外の誰かに頼るなんて、
それも胸を借りるなんて、ありえない。
……なのに。
それほど心が弱っていたのかもしれない。
そして、目の前の彼女に同情の色が少しもないのがよかった。
不躾な優しさがないのがよかった。
ただ、私が泣いているから胸でも貸してやるか、くらいのノリで手を広げて待っている、そんな彼女になら体を預けてもいいと思ったんだ。
これは不可抗力、なんて心の中で言い訳しながら、されるがままに彼女の腕の中に収まった。