墜落的トキシック
最悪ポイント、その2。
それは昼休みのこと。
私が昼休みに望んでいることとは、束の間の平穏だ。
お弁当を食べながら麻美とくだらない話ができる、たったそれだけでいいのに。
「またそれ食ってる。同じのばっかで飽きねーの?」
来た来た来た。
昼休みは高確率で教室にいないくせに、
こうやって今日みたいに珍しく教室にいるときは─────
「……」
頑として佐和くんの方は見ないようにする。
無視を決め込んだまま、手元に集中した。
逆さまにしたプラスチックカップの底についた小さな突起を指先で押し倒す。
パキッと小気味の良い音。
直後、つるんとお皿の上に滑り落ちた私の大好物。
ふわりと甘い香りが漂って、思わず頬を緩める、と。
「皿に出さないと食えねえとか、ガキかよ」
隣からの底意地の悪い声に、
さすがに我慢ならなくて立ち上がって声を張る。
「はあ!? プリンはプッチンするのが醍醐味でしょ!? プッチンしないなんて人生半分損してるんだから!」
「半分も損しねえわ」
真顔で返した佐和くんに、
一部始終を呆れたように傍観していた麻美がぶはっ、と盛大に吹き出した。