スパークリング・ハニー


おずおずと口にした本音に、思いっきり吹き出すように笑ったのはこもりんだった。つられて、みなみちゃんも笑い始める。



「ぜったい笑うと思ったよ……!」



むう、と唇をとがらせる。
笑いを堪えようともせずに、こもりんが。



「めちゃくちゃ光莉らしくて好きだよ」

「ねえそれ褒めてないよね……!」

「んふ、私もひかちゃんのそういうところが好きー」

「みなみちゃんまで!」




だって、すごく美味しそうな香りがするんだもん。


これ、本当だよ。



テスターを嗅いだときに、瑞々しいフルーツの香りに思わずお腹がすいちゃって、食べたくなっちゃって。

その勢いで選んだのだ。




……きっと、そういうところで大きな差がついているんだろうなぁ。みなみちゃんの圧倒的な女子力と。


こんなところで思い知らされてしまって、ちょっとショックを受けてしまう。




「そういえば、こもりんは何使ってるんだっけ」

「私? 私はフローラル使ってる」





ほら、って見せてくれたボトルはパープル。

見覚えがあるのは、たしかにこもりんはいつもそれを使っているからだ。




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