スパークリング・ハニー
.
.



「どう? 美味しい?」

「すげー美味いです」




篠宮くんとお兄ちゃんのツーショットって何か変な感じだ。

公園のベンチに並んで座るふたりを正面から眺めて、思う。




ふたりの1対1とは思えないほどの迫力あるゲームは、あのあと、それはもう白熱した。

リミッターが外れたような篠宮くんの華麗な動き、だけどそれに気圧されることなくいなしていくお兄ちゃん。



結果、先に鉄棒の下へボールをくぐらせたのは、お兄ちゃんの俊敏なシュートだった。

ほんと、全然おとろえていない。



篠宮くんは思いきり悔しがりつつも、なにかが吹っ切れたかのように清々しい表情で、やっぱり眩しく笑っていた。




「これ、グレープフルーツですか?」

「そう、正解!」




試合を終えたあと、今は、お兄ちゃんのお手製のスイーツで一息をついている。


お兄ちゃんが今は製菓学校に通っていて、パティシエを目指しているんだということを知った篠宮くんはすごく驚いていた。


そして、お兄ちゃんのつくったゼリームースをひとくち食べた篠宮くんはまた驚いていた。


美味しいよね、それ。




< 246 / 299 >

この作品をシェア

pagetop