スパークリング・ハニー


〖SIDE 朝陽〗



名は体を表す、というけれど瑞沢はまさにそうだと思う。

ひかり、というその名がだれよりも似合うひと。



きみははじめて出逢ったその瞬間から、俺にとって眩くて尊いひかりだったんだ。




瑞沢はきっと覚えていないだろうけれど、俺が瑞沢がはじめて会ったのは中学一年生のときだった。




他校との練習試合────俺が瑛斗さんの足を引っかけて転倒させてしまう、というあの事故が起こってしばらく経ったときのことだ。




俺は、あの事故をきっかけに一度サッカーを辞めていた。



当時の期待の星であった瑛斗さんに、大きな怪我を負わせてしまったあの出来事が忘れられなくて、サッカーをするのが怖くなった。



ボールに足をかけるたびに、フラッシュバックするんだ。

瑛斗さんが転倒した瞬間の光景、音、それから苦痛に歪んだ表情が。



事故から少しして瑛斗さんがサッカーを辞めたという噂を耳にして、余計に罪悪感が増した。


彼の分まで俺が頑張ろう、とでも思えたら良かったのかもしれないけれど、俺は、だめだった。




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