スパークリング・ハニー
「ううんっ、逆にいいのっ?」
だって、私としては願ったり叶ったりなのだ。
たとえ、忙しかったとしても全力で予定をあけるくらいの気持ち。
だけど、迷惑じゃない?
言ってしまえば、私は完全にサッカー部の部外者だもの。
他に応援に来るであろうみんなに比べても、篠宮くんとのキョリが近いともいえないし。
気をつかって誘ってくれているのだとしたら、すごく申しわけないと思う。
「瑞沢さえ大丈夫なら、来てくれると俺は嬉しいよ」
「っ、行きます!!」
「ふはっ」
食い気味の返事に、篠宮くんが声をあげて笑った。
でも、だって、篠宮くんにそう言われて、行かないなんて選択肢は私にはないよ。
「全身全霊で応援するね!」
「ふ、楽しみにしとく」
柔らかく微笑む篠宮くんに心が踊る。
今日で一学期の見納めだと思っていた、サッカーをする篠宮くんの姿。次にお目にかかるのは、夏休み明けだと思っていたのに、テストが終わったあとすぐに見られるなんて。それも、試合。
今からそわそわしてしまう。