スパークリング・ハニー
とあることをきっかけに、今、お兄ちゃんはお菓子づくりにすっかり夢中なんだけどね。
なんにせよ、お兄ちゃんって、はまるととことん一直線になるタイプだと思う。
────ところで。
「篠宮くんって、サッカーほんとうに上手いんだね」
抜けきらない興奮まじりに、口にする。
観戦中はめまぐるしく動く感情を声に変えることすらままならなかったけれど、休憩中となれば話は別だ。
湧き上がるこの感情をだれかと分かち合いたくて仕方ない。
「うわさには聞いていたけれど、実際に見てみると、やっぱり頭一つ抜けてるというか」
憧れだとか、そういうのは抜きにしてもそう思うのだ。
素人目にも、篠宮くんのセンスはずば抜けているようにうつる。
「そうだね、朝陽は光るものを持ってるなと思う」
「だよね!まるで体の一部みたいにボールを操るのが、もうほんとうにすごくって!」
惑わすようなドリブルとフェイント。
並大抵のものじゃないな、とさっきグラウンドで繰り広げられていたデッドヒートを思い返しながら、ほう、と感嘆のため息をつく。