スパークリング・ハニー


「えっ」

「俺が押しつけたようなもんだし?」

「いやいや!」



押しつけたようなもの、って。
それは私のことを思って、だよね。



「ちゃんと洗って返すよっ。汗まみれだもん!臭いし!」

「いや全然」



そう言って、さっとしまってしまった。
いくらなんでも優しすぎる。



「わざわざ応援しに来てもらったのはこっちだから」

「見惚れてしまって、あんまり声援とか送れなかったよ?」

「ふ、見惚れてたの?」



うっ。

自分で墓穴を掘るような発言をしてしまった。

……けれど、見惚れていたのは事実。



「瑞沢が見てるって思ったらすげー頑張れた」

「っ!」

「だから、ありがと」



そう言って篠宮くんが私の手になにか、握らせる。



「……?」

「こんなものしか持ってなくて悪いけど」



手のひら、見れば。
ころんとハチミツ味のキャンディ、ひとつ。

透明のフィルムに包まれたそれは、陽の光をうけて、金色にきらきら輝いていた。



「じゃ、俺そろそろ行かないと」

「あ、えと、おつかれさま!」




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