スパークリング・ハニー
ホラー映画もお化けも、怖がるほうじゃない。
クラスの皆が、私なら平気だって思っていると思う。
それは実際正しくて、ほんとうに全然平気なの。
心配される筋合いなんて少しもない。
だから驚いているの、すごく。
「翼にはちょっと申し訳ないことしちゃったけどね」
一緒に勉強した日もそうだった。
帰り道、もう暗いからって送ってくれたよね。
そうやって、篠宮くんはいつも私のことを女の子扱いしてくれる。
全然そんなのじゃないのに、女の子にしてくれる。
私の女の子の部分をすくい上げてくれるの。
繋いだ手は綺麗なのに、ごつごつしていて大きくて、男の子の手なんだって思った。
男の子だって意識すると、妙に緊張してしまって、手汗が滲まないか心配になってくる。
「行こっか」
そうだ。危うく意識が他のところに飛んでしまうところだったけれど、今は肝試しの真っ最中。
篠宮くんと、並んで先へ進む。
コースは、鳥居をくぐって、神社を一周。
途中でしっかり参拝することもお忘れなく。