スパークリング・ハニー
ちょっぴり────というかしっかり後悔しつつ、起こったことをかいつまんで説明すると。
「ふは、光莉はほーんと期待を裏切らないね」
弾けんばかりのいい顔で笑うこもりん。
「もうっ、笑わないでよ〜」
「笑う以外にどうしろっていうの」
「う、それもそうだけど……!」
たしかに、笑い飛ばしてくれたほうがありがたいかもしれない。
ちょっと納得してしまう。
「で、なんでその缶そんなに大事に抱えてるのさ」
「ええっと、これはですね!」
こもりん、やっぱり鋭いなぁ。
片手に大切に持ったままの、空っぽの缶を目ざとく見つけられて、ぎくりと焦る。
もちろん、例のサイダーの缶。
「記念に持って帰ろうかと!」
「……何の記念?」
「うあ、サイダーかぶった記念、かな!」
焦りつつ答えた私に、こもりんはなんだそれ、とくすくす笑った。