無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



中から人がすぐに出てくるかと思いきや、
なかなか出てこず。


かと思えば、突然扉がガチャッと開いた。



中から出てきたのはもちろん佑都先輩なわけで。


ダボっとした黒のスウェットを着てご登場。



「おー、やっと出てきたか。インターホン押して全然出てこねーから中でぶっ倒れてんのかと思った」


佑都先輩がギロッと白坂先輩をにらむ。



「おいおい、そんな怖い顔すんなよ。
お待ちかねのお姫様ちゃんと連れてきてやったんだからさー?」



白坂先輩はそう言うと、わたしの肩をつかみ佑都先輩に差し出すようにわたしを前に出す。


そのまま佑都先輩の目線がわたしに向いた。



「久しぶりだねー、冬花ちゃん」


相変わらずヘラヘラと笑っている。



「あ、あの…なんでわたしがここに呼ばれ……」


わたしがまだ話している途中にもかかわらず、


「んじゃ、洸は帰っていいよー。
冬花ちゃん連れてきてくれたから、もう用無し」


「ははっ、お前冷たいのな」

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