無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「あ、あのもうひとつ…!」
「……今度はなに」
「わたしがいいって言うまで目閉じてて」
必死にお願いという顔で見ると、夏向は何やらたのしそうな笑みを浮かべながら。
「……いーよ。何があるかたのしみだね」
スッと目を閉じてくれたのが確認できたので、そっと中へと足を踏み入れる。
そっと近づいて、ベッドに座っている夏向の前まできた。
少し下に目線を落とすと夏向の顔がよく見える。
「……冬花?」
「ひえっ……」
目を閉じたまま、手探りでわたしがそばにいることを確認しようとする夏向の腕が急に腰に回ってきて変な声が出てしまった。
「もう目開けてもいい?」
「っ、うん…いい、よ」
閉じていた目がそっと開いて、わたしを見た。
そしてみるみるうちに、目がまん丸に見開かれて、とても驚いた顔をしている。