転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
祖母は和食の配膳の仕方やマナーもきちんと教えてくれたし、「いただきます」「ごちそうさまでした」の挨拶には厳しかった。
食事時にはテレビを消し、ああでもないこうでもないとその日あったことを互いにおしゃべりしながらゆっくりと食べる。
それから後片づけも一緒にして、咲綾はリビングのテーブルで宿題をしたり、次の日の予習をしたり。
その横で祖母はテレビを見ながら、咲綾にフルーツを切ってくれたり、お茶をいれてくれたりと、ふたりでのんびりと過ごしていた。
両親が店を閉めてから、改めて両親の食事を出したところで一緒にテーブルにつく。
咲綾と祖母は食事はしなかったけれど、両親から一日の間にあったことを聞くのは楽しかった。
それから、新作メニューをどうしようとか、新しいスイーツを期間限定で入れてみようかとか。そんな会話を両親とするのは、店の経営に関わっているみたいで、少し大人と認められた気がして誇らしかった。
そんなことを考え込んでいたものだから、ヴィオラの手が止まっていたらしい。
「ヴィオラ、どうした?」
「あ、ごめんなさい。次、どんなお菓子を作ろうかって考えちゃって」
リヒャルトが気遣ってくれるのを、笑ってごまかすしかできなかった。
「あなたの作ってくれるお菓子は、楽しみだわ」
このふたり、自分達の間にあるささやかな溝に気づいているんだろうか。
それを疑問に思ったけれど、今ヴィオラにできるのはこのくらいしかなかった。
食事時にはテレビを消し、ああでもないこうでもないとその日あったことを互いにおしゃべりしながらゆっくりと食べる。
それから後片づけも一緒にして、咲綾はリビングのテーブルで宿題をしたり、次の日の予習をしたり。
その横で祖母はテレビを見ながら、咲綾にフルーツを切ってくれたり、お茶をいれてくれたりと、ふたりでのんびりと過ごしていた。
両親が店を閉めてから、改めて両親の食事を出したところで一緒にテーブルにつく。
咲綾と祖母は食事はしなかったけれど、両親から一日の間にあったことを聞くのは楽しかった。
それから、新作メニューをどうしようとか、新しいスイーツを期間限定で入れてみようかとか。そんな会話を両親とするのは、店の経営に関わっているみたいで、少し大人と認められた気がして誇らしかった。
そんなことを考え込んでいたものだから、ヴィオラの手が止まっていたらしい。
「ヴィオラ、どうした?」
「あ、ごめんなさい。次、どんなお菓子を作ろうかって考えちゃって」
リヒャルトが気遣ってくれるのを、笑ってごまかすしかできなかった。
「あなたの作ってくれるお菓子は、楽しみだわ」
このふたり、自分達の間にあるささやかな溝に気づいているんだろうか。
それを疑問に思ったけれど、今ヴィオラにできるのはこのくらいしかなかった。