転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
身体の線は子供そのもの。もう少し肉がついて全体的に丸くなってもいいくらいだ。
そして、着ている服がそれに拍車をかけている。
イローウェン王国が小国とはいえ、一国の王女。旅行用のドレスに使われているのは上質のシルクにレース。
本物の宝石はまだ早いと身に着けていないが、同じくらい美しいガラス細工の首飾り。左右の耳の上で結った髪には、ピンクのドレスと共布で作ったリボンが結ばれている。
フリルとリボンとレースで埋もれてしまいそうなドレスは、とても可愛らしいけれど、ヴィオラの幼さを強調してしまう。
「緊張なさっているのですか?」
「そういうわけでもないんだけど。でも、そうね、やっぱり緊張しているのかも」
黙り込んで窓の外を見つめていたら、ニイファは誤解したようだ。
このひと月の間、幾度も記憶を掘り返しては、今後自分がどうすればいいのかを考えてきた。
イローウェン王国への帰国を願うのは得策じゃない。となると、オストヴァルト帝国にとどまるしかない。