隠れ蓑〜Another story〜
戯けながら会話の内容をすり替えようとしたが、やっぱり山下先輩にそれは通じなかった。
「話をすり替えないで。まぁ、、晶帆があれだけ可愛がってる後輩だから山口さんが晶帆に何か悪さを仕掛けてくるとは思ってないけど。、、最近、山口さん。受付でため息ばっかりしてるでしょ?何か悩みがあるなら、、相談乗るけど。」
今まで先輩を通して顔を知っている程度の関係だったのに、、、少し冷たい印象のあった山下先輩がこんなにも自分を気にかけてくれていたなんて知らなかった。
「この後お時間ありますか?山下先輩。、、もし良かったら聞いてもらえますか?」
「えぇ、、いいわよ。じゃあ近くの居酒屋にでも行きましょう。話はそこで。」
バックを握りしめて緊張しながら声を掛けると、山下先輩は柔らかい表情で居酒屋へと誘ってくれた。
それが何だが大好きな先輩と被って見えた。
「はいっ、、!」
そうして2人は居酒屋へと向かったのだった。