隠れ蓑〜Another story〜
軽く手を上げてエレベーターへと向かっていく柿本さんをみて、やっと嵐が去っていったと胸を撫で下ろした。
すると今度はニヤニヤとした山口ちゃんと目があった。
「え?何?気持ち悪いよ。」
「知らなかったなぁ〜、、山下先輩と柿本様が繋がってたなんて〜!!しかも柿本様の事〝オトコ〟として意識してたなんて、、うんっ!お似合いですっ!!!」
「くだらない事ばっかり言わないでよ。晶帆の件で連絡取ったことがあるだけで、何もないわよ。それに男は男でもそういう風に意識したことないから。私、好きな人いるし。」
ため息をつきながら本音を漏らすと、更に目を輝かせた山口ちゃん。
そして驚いて口を開けている晶帆の姿。
「莉子ちゃんっ!!好きな人いたの?!?!知らなかったっ、、、!」
「誰ですかっ!?!?てか、もしかして恋人ってことですか?!相手誰ですかっ?!社内ですかっ、、、?!?!」
「、、盛り上がってるとこ悪いけど、完全な片思いだから。脈もないし。だからこの話は忘れて。じゃあ、2人とも、、女子会の日程宜しく。」
そう言葉を掛けてその場から離れた。