隠れ蓑〜Another story〜


忙しそうな店長を横目に柿本さんをいつもの定位置に誘導する。

席に着くなり、キョロキョロと辺りを見回し始めた柿本さん。






「お酒飲まれないなら、居酒屋と珍しいんじゃないですか?」

「そんな事もないよ。付き合いでいく事もあるから。それにしても凄い賑わってるね。」

「今日は華金ですから、特にですね。」




そんな世間話をしていると、他の接客が終わった店長がニコニコと嬉しそうに席に注文を取りに来た。





「ご注文はお決まりですか?」

「あ、店長。私はいつもので。柿本さんは、、何にされます?」

「じゃあ、好き嫌いもないのでおススメをいくつか下さい。あと車できているので飲み物はウーロン茶を。」

「畏まりましたっ!ところで〜、、莉子ちゃんが晶帆ちゃん以外とここに来るの初めてじゃない?もしかして、、恋人?」





、、やっぱり勘違いされたなと思いながら、何も気にする素ぶりもなく寧ろ嬉しそうに聞いてくる店長にショックを受けている自分がいる。

相手にされていなかったのは重々承知していたが、ここまで意識されてないと分かってしまうと落ち込んでしまう。





だが変に態度に出さないように、冷静を装って笑い掛けた。



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