隠れ蓑〜Another story〜
私がいつ体調不良になりました?
、、、私、言いましたよね?
体調は良好だって。
柿本さんは、本当、、人の話全然聞いてないんですね。
でもそれが優しさだと分かっているから、、こんなにも胸が暖かいんでしょうね、、?
必死に腕の隙間から店長に言葉を掛けた。
「店長、本当すみません。こんな時に、、。でも、、報告嬉しかったです。彼女さんとお幸せに。また今度ゆっくり惚気を聞かせてください。」
「うん、、こっちこそ体調悪い時にごめんね。莉子ちゃんありがとう。」
「では自分達はお先に失礼します。」
柿本さんは私を腕に抱いたまま、店内へと出た。
この前とは違って、乱暴さはなく優しく腕に抱かれながら助手席へと座らせられる。
そして柿本さんは小さく呟いた。