隠れ蓑〜Another story〜


「結婚する気が無いわけじゃないんだろう?彼女ももう27歳だ。周りもどんどん結婚している年頃だ。お前も31歳でそろそろ所帯を持つべき年齢になった。そろそろ頃合いじゃないか?、、それとも彼女とは〝遊び〟か?」




「、、、本気ですよ。遊びな訳がない。彼女ほど大事なものなんてないくらいに。、、ただ彼女に結婚はまだ重いかと。」










資料から手を離し真剣な表情を向けると、叔父もこちらに向き直り真っ直ぐとこちらを見つめた。


「、、今まで黙っていたが、彼女に縁談の話がいくつも上がっている。彼女を嫁に欲しいという男はごまんといる。彼女に恋人がいるのは知っていたし、その相手がお前だという事も知っていた。だから今まではその場で断ってきたが、あまりにも縁談の話が多すぎて、、正直対処に困っている。彼女が結婚でもすれば諦めるだろうが、今の状態ではどうしようもない。」







彼女がアプローチを受けているのは知っていたが、彼女や俺の知らない所でもそんな話があったなんて知らなかった。


その衝撃的な事実を聞いてつい拳に力が入る。








「彼女はまだ若い。そんな彼女の未来を俺が奪っていいのかと、、考える事があるんです。もっと相応しい男がいるのではと。でも、きっと彼女が俺以外の男の横にいるのなんて絶対に許せないと思う自分もいて、、矛盾、、、してますね。」

「彼女が大事だからこそ、だろう?大事にし過ぎて間違えるなよ。」








そういって叔父は会議を出ていった。








今まで散々間違えてきた。

その所為で彼女を傷つけてきた。
ずっとすれ違ってきた。






もう絶対に間違えない。

そう心に誓って会議を後にした。




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