隠れ蓑〜Another story〜

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最近、困った事がある。

それは、、、。











「、、先輩、またいらしてますよ。神田工業の若社長。確かに素敵な人ですけど〜〜。げ!こっち来たっ〜、、。」


真美ちゃんが小声で呟くと、若社長は手を上げながらこちらに向かって歩いて来た。







「やぁ、西村さん、それに山口さん。」

「お疲れ様です、神田様。足元の悪い中ご苦労様です。」

「西村さんに会えるなら、どんなに雨風が酷くても構わないよ。それより、今日こそデートしてくれるよね?俺は本気だよ。」






真っ直ぐに熱い視線に射抜かれて、咄嗟に視線を逸らした。

最近の悩みがこれだ。







社内の男性に声を掛けられることはほぼ無くなったが、この神田様から猛烈なアプローチを受けている。

何度お断りをしてもこうして声を掛けられる。








「お気持ちは有難いのですが、、、何度もお伝えしました通り、恋人がおりますので、、。」

「あぁ、聞いたよ。でも結婚してる訳じゃないだろう?だったら君を口説くのは自由だ。それに、、君の恋人って最近人事部に異動になった津川君だそうだね。社長に聞いたよ。」

「そうです、、ですから、、その、、。」

「営業の子に聞いたけど、その彼ともう、、3年も付き合ってるらしいね?それなのにまだ左の薬指が寂しいなんて〝そういう事〟なんじゃないかな?」







神田さんはチラリと私の左の薬指に視線を向けてクスッと鼻で笑った。


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