隠れ蓑〜Another story〜
「俺は愛してる。」
そして想いが重なれば、胸が熱くなる。
唇が触れ合えば、もっと触れたくなる。
1つに繋がれば、離れなれなくなる。
隙間なく抱き合って、朝を迎えれば、、、もう相手が隣にいない頃には戻れなくなる。
どんどん欲張りになって、知らない自分に塗り替えられていく。
彼という色に。
それがこんなにも幸せな気持ちになるなんて知らなかった。
次の日、私達は本物の夫婦になった。
2人の左手の薬指にはシンプルなプラチナリングが煌めく。
その翌日には引っ越しを完全に済ませ、2人で暮らし始めた。
彼は専業主婦を望んだが、私の希望をのんでくれて未だに受付に立ち続けている。
同僚に声を掛けられると、本当に彼と結婚したんだって実感する。
「外回りお疲れ様です。」
「西村さん、、っじゃなかった!津川さんと山口さんもお疲れ様でーす。なかなか言い慣れないよな、、。」
「そうだな。でも西村さん、結婚して更に綺麗になったわ。」
「っ、、、お世辞でも嬉しいです。あ、ありがとうございます。」