隠れ蓑〜Another story〜
彼の側にいると、初めての感情や知らない自分に驚いて戸惑いが多い。
こんな感情を彼に知られたら愛想を尽かされてしまうのではないかと怖くなる。
一緒に住み始めてから、彼が隣にいない夜を迎えたのは初めてで目を閉じても眠れない。
ベットに入って数時間。
何度目かの寝返りを打ったとき、寝室のドアの開く音がする。
上半身を起こして確認すると、愛しい彼の姿。
「圭くんっ、、!お帰りなさい。接待お疲れ様でした。」
「ごめん、起こした?」
「ううん、起きてたから大丈夫だよ。」
そう声を掛けると、来ていたスーツを素早く脱ぎ捨てベットの中に入ってきた。
そして強く抱き締められた。
「、、ただいま。もしかして起きて待っててくれた?」
「うん、、なんだか眠れなくて、、、。」
「俺も早く晶帆の待つ家に帰りたかった。接待中もずっとソワソワして、、相手に笑われたぐらいだ。今日はもうこのまま寝よう。おやすみ、晶帆。」
彼の温もりに包まれると途端に眠気がやってきて先程までの寝苦しさが嘘だったかのように自然と瞼が下りる。
そして彼に抱き締められまま直ぐに眠りについたのだった。