隠れ蓑〜Another story〜


いつか莉子ちゃんが言っていたのはこういう事なんだって分かってしまった。













彼が好きなんだ。




出口の見えないくらい闇から救い出してくれた彼が、、男性から声を掛けられているとうっすら額に汗を掻きながら駆けつけてくれる彼が、、女性から陰口を叩かれれば相手を睨みつけて何も言えなくしてしまう彼が、、、、そして、、優しく微笑んでくれる彼が、、、、、こんなにも好きなんだ。



彼の隣は安心でてき、ずっとここに居たいと思ってしまう。

いつしか、、彼の温もりに触れたいと願ってしまったんだ。






でも彼は違う。

2人きりで部屋で過ごしても、彼が私に触れてくることは一度もない。




彼にとって私はそういう対象ですらない。


それなのに彼を好きな想いはきっと加速するばかりで〝偽りの恋人〟の終わりへと向かってしまう。






どちらに本気の相手が出来れば、終わってしまう脆い関係だ。

私が彼を好きになってしまった時点で、この関係を解消しなければいけなかったのに自分の想いを偽る事で少しでも長く彼の側にいようとしている。



そんな浅はかな自分がどうしようもなく嫌いだ。



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