隠れ蓑〜Another story〜


歩いても通える私のアパートには車だとものの数分前で到着する。


鍵をポケットから取り出し、ドアを開ける。





「お腹、、空いてる?ご飯作るよ。」


会社を出てからずっと無言の彼を部屋に招き入れながら声を掛けると首を横に振られた。




「それは後でいい。それよりも話をしよう。」


リビングへズカズカと入っていった彼はいつも座る定位置のソファーに腰を下ろした。






「じゃ、じゃあ飲み物入れるねっ?」



彼があまりにも真剣な表情をしていて、何を言われるのかと緊張してしまう。

そういえば、誤解を解くって言ってたけど一体何のことだろう。




受付にやって来た男性に言った言葉は本心じゃないから勘違いするな、、的な?

それとも優しく接しているのはあくまで恋人を演じてるだけだから、、とか、、?






彼の話を聞くのが怖い。




彼がこの関係を解消しようとしているんじゃないかと内心、彼の言葉を恐れている。

あの時はまだ、自分から言えたのに今は彼との繋がりがなくなるのを恐れている。






期間限定の恋人関係。


そうちゃんと分かっていたのに、、彼を好きになってしまった。



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