隠れ蓑〜Another story〜
でもそれを悟られてはいけないと、笑顔を貼り付けて彼の横を通り過ぎると手首を掴まれて彼の座るソファーの横に引き寄せられた。
「それもあとでいいから。取り敢えず座って。取り敢えず早く誤解を解きたい。、、さっきから晶帆が余所余所しいから。」
「よ、余所余所しいだなんてそんなつもりないよ。、、勘違いなんてしてないから大丈夫だよっ、、!」
「、、勘違い?」
予想以上の低い声に慌てて顔を晒した。
「そうっ!ちゃんと分かってるから、、。それより寒かったでしょ?あったかい飲み物持ってくるから。」
「分かってるって何を分かってんの?本当に俺が言いたいことが分かってるなら何で目逸らすの?ちゃんとこっち見なよ。」
未だ掴まれていた手首に力が入り、痛みで表情が歪んでしまいそうになるがそれを悟られぬように必至に笑顔を作る。
そして彼の方に視線を向けると、目を細め切なく揺れる彼の瞳と目があって心臓が跳ねる。
どうしてまたそんな顔をしてるの、、?
そんな表情、、私がする事はあっても貴方がする理由はないでしょう、、?
「お願いだから聞いて晶帆。これ、、見て。」
そういって携帯を取り出した。
そして電話帳を開いてそれをテーブルに置いた。