恋愛初心者です、お手柔らかに?
ガチャ
え…
静まり返った部屋に、ドアをひらく音が響いた。
「だ、誰?」
「俺です…齋藤です」
齋藤です、と小さな声がドアの向こうから聞こえた。姿が見えず声だけが聞こえていた。
「さ、齋藤君?いるなら入ってきなさいよ!怖いじゃない」
どうして齋藤君が、入って来ないのか、私にはこの時分かっていなかった。
ドアの向こうにいる齋藤君に呼びかけていた。
「怒ってませんか?永山さん…」
「は?何言ってんのよ。そう言われる方が怒るわよ!入ってきなさい」
怒ってませんか?って、今さらなにを言ってるのか、私に仕事回したのあなたじゃないの。ほんとに…もう。
自分のデスクから顔を上げてドアの方を見ると、恐る恐る入ってくる斎藤君が目に入った。
「す、すみませんでした。仕事を無理に頼んじゃって…怒ってますよね?」
うっ…
上目遣いに私を射抜くのはやめてくれ。
齋藤君のその姿はレアすぎるから…
「いいのよ、怒ってないから。仕事でしょ。でも、齋藤君飲み会じゃなかったの?白石さん達は?もうお開き…って訳ないよね?」
そう言いながら時計を見ると、まだ8時を過ぎたところだった、
申し訳なさそうに、齋藤君は口を開いた。
「まだ皆さん飲んでますよ」
「あ、やっぱり?明日土曜日だしね。そうよね…。じゃあ、私ももうすぐ終わるから合流しようかな…なんて」
って、冗談のつもりだった。
行くつもりなんてさらさらなかったし…、うん。
そのはずだった。
バンッ!
「行かせませんよ」
「え?」
齋藤君が、私の机を激しく叩いた。
え…
静まり返った部屋に、ドアをひらく音が響いた。
「だ、誰?」
「俺です…齋藤です」
齋藤です、と小さな声がドアの向こうから聞こえた。姿が見えず声だけが聞こえていた。
「さ、齋藤君?いるなら入ってきなさいよ!怖いじゃない」
どうして齋藤君が、入って来ないのか、私にはこの時分かっていなかった。
ドアの向こうにいる齋藤君に呼びかけていた。
「怒ってませんか?永山さん…」
「は?何言ってんのよ。そう言われる方が怒るわよ!入ってきなさい」
怒ってませんか?って、今さらなにを言ってるのか、私に仕事回したのあなたじゃないの。ほんとに…もう。
自分のデスクから顔を上げてドアの方を見ると、恐る恐る入ってくる斎藤君が目に入った。
「す、すみませんでした。仕事を無理に頼んじゃって…怒ってますよね?」
うっ…
上目遣いに私を射抜くのはやめてくれ。
齋藤君のその姿はレアすぎるから…
「いいのよ、怒ってないから。仕事でしょ。でも、齋藤君飲み会じゃなかったの?白石さん達は?もうお開き…って訳ないよね?」
そう言いながら時計を見ると、まだ8時を過ぎたところだった、
申し訳なさそうに、齋藤君は口を開いた。
「まだ皆さん飲んでますよ」
「あ、やっぱり?明日土曜日だしね。そうよね…。じゃあ、私ももうすぐ終わるから合流しようかな…なんて」
って、冗談のつもりだった。
行くつもりなんてさらさらなかったし…、うん。
そのはずだった。
バンッ!
「行かせませんよ」
「え?」
齋藤君が、私の机を激しく叩いた。