不思議の国のティーパーティー
「明後日はきっと姫様以外の誰かのお誕生日。それはお祝いしないと」
「誰かも分からないお誕生日を祝うの?関係ないじゃない」
「じゃあ、明後日は何でもない日という理由でお茶会だ」
「理由になっていないわ」
「なんでもない日おめでとう。そうさ。なんでもない日におめでとうを捧げよう」
時計屋に続いて、うさぎもねずみも歌いながら盛り上がる。
ねこが気まぐれに木に登る。
「狂ってるわ」
やはりここでもため息が出た。
けども、城にいるよりは全然良かった。
盗まれた鏡のことも忘れ、あたしはお茶会を楽しんだ。