剛力家の三兄弟
「あんたは全然平気みたいだな?」
「ええ、絶叫系大好きですから!遊園地って言ったら、ジョットコースターですもん!友達と来ると、何回も乗りますよ?でも、ここはいつ来ても並ぶ時間が多いから、そんなに乗れませんけどね?」
「ホント…並んだ時間に比べたら、一瞬だったよ…」
一瞬だったと言いう禎憲の顔色は悪く、苦笑しながらも、いい経験したよといった。
折角、来たのに楽しめてないよねぇ…
何がいいだろう…
あっ!
禎憲さんって映画好きでしたよね?
「ぅっわー!」
「最初だけですから、もう大丈夫ですよ?」
「マジすっげぇー!ジャックじゃん!リアルすぎ!ワハハ…あの犬マジ可愛いくねぇ?」
「ホント可愛いですよね?」
良かった…楽しんでくれてるみたい…
「今日は本当楽しかったよ!」
「楽しんでもらえて良かったです。あっ大阪にも映画を題材にしたアトラクションが有るらしいですよ?良かったら…今度は本当の彼女さんと、行ってみたらどうですか?」
「じゃ、あんたと行きたいって言ったら行ってくれるか?」
「え?・・私じゃなくて、本当の恋人を・・」
「だから、俺の恋人になって欲しいって事なんだけど?」
「返事は急がない。どうせ、兄貴達にも言われてるだろ?」
「・・禎憲さん達って、ホント優しいですね?
互いを信頼し、思い合ってる。
兄弟の為なら自分を犠牲にするのもいとわない。
羨ましいです。私もそんな兄弟欲しかったなぁ…
でも、心配しなくても、貴方方兄弟とは結婚しません…私だって多少の意地はありますからね。
本気で私を愛して無い人と結婚なんてしたく無いですから?」
「俺は本気だよ?お袋に言われてとかじゃなくて、本当にあんたとなら、結婚して、煩わしい家督を継いでも良いと思った。だから…」
「さぁ!帰りましょうか?」