剛力家の三兄弟
禎憲のお店に車が到着すると、真奈美の足は震えだし、車から降りる事が出来ない。
「どうした?」
「ん…な、何でもない。ちょっと車に酔ったのかな?少し休んでから行くから、先に…」
憲剛は“ 大丈夫だ ” と真奈美な頭をポンポンとした。
憲剛さん…有難う。
でも…どうしても足が動かない。
怖い…
二度と来るなと言われたのに…
また、来てしまった。
昨日の今日で…
昨日のエミの言葉や顔が蘇り、真奈美は動けずにいたのだ。
憲剛は助手席に回るりドアを開けると、“ 仕方ない ” と言って真奈美を抱えようとした。
「ちょ、ちょっと憲剛さん?」
「歩けないなら、仕方ないだろ?」
慌てている真奈美に、法子が一喝入れる。
「憲剛に抱えられるのが嫌なら、さっさと降りなさい!」
さっきまでの覇気のない法子は、もうそこには居なかった。
真奈美は、“はっ はい!” と、返事をすると自ら車を降りた。
不安を隠せない真奈美の腰へ憲剛は腕を回した。