剛力家の三兄弟

禎憲は、“ありがとう” と、言って、多めのストロベリーソースとバニラアイスを乗せたワッフルを出してくれた。

え?

「腹減ってるだろ?今朝も食べてなくて?」

「ありがとうございます。でも、ワッフル・・?」

「新メニューに加えようと思ってな?
ランドに行った時、美味しそうに食べてたろ、ワッフル?好きなんだろっと思ったけど、違ったか?」

「好きですワッフル
禎憲さん、ホント優しいですね?
あの時、急に遊園地に行きたいって言ったのも、私の為だったんですよね?」

「あの時は、エミからの風当たりが強くて、元気なかったろ?」

やっぱり知ってたんだぁ?

「だから、すこしでも気が紛れたらって…
一時だけでも、楽しんで嫌な事忘れられたらって思ってな?」

「そっか…
やっぱり私の為だったんだぁ・・」

「で、優しい俺との結婚、承諾する気になったか?」

「いいえ、お断りします」

「どうして?俺の事嫌いか?」

「嫌い」

「・・・・」

好意を持たれていても、嫌われているとは思っていなかった禎憲は、ショックのあまり持っていたカップを落とし、言葉を失ってしまった。
だが、直ぐに真奈美は笑いながら、“嘘、好きですよ?” と言うと禎憲はホッとするが、真奈美はその後 “皆さんの事” と続けた。

「じゃ、俺より明憲や憲剛の方が良いのかよ?」

「いいえ。禎憲さん達、3人共好きです」

「じゃ、俺と結婚しても良いだろ?」

「結婚は、妥協や諦めで、するものじゃ無いと思います」

「貴方達(三兄弟)は皆んな、私と結婚したいと言ってくれます。
でも、私への気持ちは無く、兄弟愛からですよね?
明憲さんは、長男だからという思い。
憲剛さんは、三つ子だから長男次男など関係ないといい、そして自分がと言う。
禎憲さんは、今まで、好きなことやらせてもらってたから?
皆んなお互いを想いあって、とても素敵だと思います。
でも、悲しい事にそこに、私への気持ちは無い。嫉妬するくらいです。エヘヘ…」

「違うんだ!ちゃんと話を…」

「ホント!・・驚いてます。
自分が、こんな気持ちになるなんて…」

知らなかった。
こんなに私に独占欲が有るなんて…




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