剛力家の三兄弟
駐車場に車を止めると、禎憲に澪を抱かせて、真奈美は澪の着替えの入ったバックだけを持った。
「な、なんで俺が・・?」
「パパだからでしょ?」
「だからそれは!」
「童顔の私が抱いてると、周りからの目がきっと痛いですよ?
おじさんが未成年に手を出して、子供まで産ませたのかって?」
「は?・・・」
既に周りからの好奇な視線を感じていた。
禎憲も視線の多さに気がついたのだろう。不快感を感じ顔を歪めていた。
「ねぇ、痛すぎません?」
「じゃ、ベビーカー出せば良いだろ?」
「折角ですから、ベビーカー借りましょうよ?
ベビーカーもネズミテーストで可愛いんですよ?」
禎憲は溜息をついて、“分かった” と澪を抱いて真奈美の後ろをついて行く。
「ちょっとここで待ってて下さい。私、チケット買って来ます」
「いや、チケットっは俺が買う」
「今日は私が出します。
澪ちゃんの分は無料だし、前回は禎憲さんがだしてくれたから」
「いや、今日は真奈美の誕生日祝いのつもりだから俺が出す。
それとも、高価な指輪の方が良いか?」
高価な指輪…?
それって…
「じゃ、チケットでお願いします・・」
だが、禎憲はメインエントランスにあるチケットブースでは無く、メインエントランス脇にあるイーストゲートへ向かった。
え?
チケットならここでも…
「早く来いよ?」
禎憲は、年パスのツーパーク用を買うと言う。
「ちょっと、いくらすると思ってるんですか!1万2万円で買えないんですよ?」
プレゼントに何万もかける仲じゃないのに…
「うるせぇーなぁ、こんな所で金の話してると恥ずかしいだろ?」
確かに若い女性からの視線は感じるけど…
でも、それはイケメンパパへの羨望の眼差しだと思いますけど?
すったもんだ有りながらも、結局、真奈美はツーパーク用の年パスを買ってもらった。