わたしを光へ。

突然のことに、洸は言葉も出ない様だった。


「…は?」


騒がしかった電話の向こうが、静かになった。


洸はまだ白鳳にいたのだろう。そして人がいない場所に移動したんだ。


「…まさか」


「ごめんね」


洸が余計なことを言う前に一方的に切る。


「これで満足?」


相変わらず何を考えているか分からない顔で此方を見る。


「うん、いい子。忘れないでね、美月は僕のモノだよ」


吐き気がするほど甘ったるい言葉を口にする。


一ヶ月前、最後に見た彼は切なげでただその愛が強すぎただけなのだと思っていた。


だけどもうここまで来ると、それはもう執着。


彼はもう手段を選ばない気がして、恐ろしかった。

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