ハウスキーパーはSっ気同級生の豪邸で…
「それにしても未来は宇佐美くんにべったりだね」
「そうだね」
未来と千尋と男子三人は少し前を歩いていた
山を登りきって後は下りに入る
急な坂道になると、突然朝香の膝がカクッとなる
「朝香、大丈夫?、宇佐美くん」
響也は後ろ向く、朝香がしゃがんでいるのを見てみんなかけつける
「おい、大丈夫か?」
「大丈夫、痛くはないから少し待ってもらえると…ごめん、みんな」
「足のばせるか?」
「無理、感覚がないもの」
「じゃあ、触るぞ」
響也は朝香の膝を伸ばす
未来が声かける
「朝香大丈夫?」
「未来、ごめんね」
「えー、わざとじゃないよね?男子いるから」
「未来、あんたねー」
千波が怒る
「千波、ケンカしちゃだめだよ、未来、わざとじゃないよ、迷惑かけてごめん」
「幹太、俺の荷物持って、あと、滝野の荷物も」
「わかった」
「俺も一つ持つ」
彰も声をかけてくれた
「ありがとう、杉本くん、三上くん」
「肩に手まわして、立つぞ、せーの」
「感覚は?」
「まだ」
「じゃあおぶってやるから後ろのれよ」
「あたし重いからいいよ」
「大丈夫、鍛えてるから(笑)」
「ごめん」
響也におぶってもらう
「いいなー朝香、響也くんにおんぶしてもらって」
「未来、いい加減にしなよ、朝香を無理矢理歩かせたのあんたでしょ、朝香に謝りな」
普段無口な千尋が言った
「こういう時に助けるんでしょ、何の為にグループになってんの、そんなわがままいってると友達やめるよ」
「ごめん、千尋」
「謝るのは私じゃない」
「ごめん朝香」
「いいよ、あたしこそ止まっちゃってごめん」
「じゃあ、歩くぞ」
一番後ろから響也と朝香がいく
「ごめん、ごめんね」
朝香は響也の背中で泣いた
「いいよ、どうせお前が洗濯するんだから(笑)」
「うん、洗濯するからもう少しだけ…」
歩き始めて15分程たつと足の感覚が戻ってきた
「もう大丈夫、おろして」
朝香をおろす
「大丈夫か?」
「うん、ありがと、あっ荷物」
「荷物はいいよ」
千波が寄ってくる
「大丈夫?」
「うん!」
二人並んで歩いていく
「幹太、荷物サンキュー」
幹太から荷物を受けとり、朝香の荷物を彰から受け取る
「彰もサンキューな」
「いや、全然」
「響也はやっぱカッコいいな、さりげなく助けれて」
幹太が嬉しそうに話す
「関根には幻滅したな、大木がかっこよかったなー、あんま話したことなかったけど、俺ビシッと言ってくれる子いいって思うんだよねー」