ハウスキーパーはSっ気同級生の豪邸で…
「ふーん」
「なったら団体で動いてるのに迷惑かけちゃうしね」
「治んないの?」
「手術しないと完全にはね、手術すれば運動もまたできるようになるよ、でもリハビリとか入れて2ヶ月半くらいはかかるから、高校単位やばいと落第するし、うまく夏休みをつかえばなんとかなるかもだけど…、迷ってる」
「あっ明日と明後日、俺夕食いらないから休みにして」
「わかった、じゃあ月曜日に学校で」
「お疲れさん」
宿泊訓練の二日目、オリエンテーリングの時間になった
後はこのオリエンテーリングが終われば帰るだけとなる
朝香の班は朝香、千波、未来(みらい)、千尋(ちひろ)
の四人のグループだった
「えー朝香見学?」
未来が話しかける
「うん、先生に言ってあるよ」
「体育はわかるけど、歩くだけなら行けるんじゃないの?走るわけでもないし、私だってしんどい山登りたくないよ、ずるいー」
「ちょっと、未来何いってんの、ちゃんと診断書だしてるでしょ」
千波がフォローしてくれる
「だって、悪いとこ実際みたことないからわからないもん」
「それはなった時に困るから休んでるんじゃん」
「何か女子もめてるぞ、先生に言ったほうがいいかな、響也」
「ん?幹太一緒に来い」
幹太と響也、あと同じ班の彰(あきら)もついていく
「どした?」
「響也くん、あのね、朝香が歩かないっていうから私達だけってどうなの?ってー今話しててー」
未来は響也のことが好きである、いつも私達三人は未来の響也くんがねーという話を毎日聞いている、今席が隣だから必死で話しかけている
「でも、足が悪いんだろ?」
「歩くだけならいつも歩いてるじゃん、飛んだり走ったりするわけでもないしって思ってー」
「滝野どうする?お前が決めろ」
「んー、もし症状が出たときに休んでもいいなら歩いてもいいけど」
「ちょっと朝香、未来のいうこと聞かなくても…無理することないよ」
朝香は少し考える
「うん、でも未来みたいに思ってる子もいるかもだし、歩いてみるよ、先生にいってくる」
朝香は先生に伝えに行く
「じゃあ、俺らの班と一緒に出発するか」
「えー未来嬉しい、響也くん、一緒に歩こうー」
朝香は戻ってきた
「朝香ホントに大丈夫?」
「うん、やってみる」
「宇佐美くんの班が一緒に歩いてくれるって」
「えっ」
響也のほうを見る、響也は未来と話していた
「私も本当はみんなと動きたいんだー」
「確かに朝香の運動神経はね、動きたいよね」
千波は中学が同じだからバレーやっていたことを知ってる
「ゆっくり行こう」
千波が合わせて歩いてくれる