ハウスキーパーはSっ気同級生の豪邸で…
「だって初めて……だったしどういう態度とっていいかわからなくていつも通りが一番なのかなって、宇佐美くんはモテるから女の子の気持ちわかんないんでしょ、勝手にキスなんて普通しないから」
響也は布団にもぐった
「俺の気持ちわかってると思ってたのに」
「わかんないよ、依頼主だし」
「態度でわかれよ」
「わかんない!」
「くそー、俺言ったことねーし」
朝香をぎゅーっと抱きしめる
「痛いよ、離して」
響也は朝香の両手を持って動けなくする
そして、耳元で
「好きだ、朝香」
耳にチュッとキスをする
「えっ?」
「ジムから帰ってきた時、おかえりなさいって出迎えてくれた時から……俺その日からお前のいる時間は家にいるのわかんねぇの?」
朝香はびっくりして固まっていた
響也は恥ずかしさのあまり顔をあげない
二人はしばらく横になって動かなかった
しばらくして響也が言葉を発する
「何か言えよ」
「えーと、とりあえずお昼作るからシャワーしてきて」
朝香は布団から出て部屋をあとにする
(もう、恥ずい、自分が告るなんて思わなかった、あいつ、鈍すぎだろ)
シャワーをしてキッチンに行く
「いただきます」
フーフーして食べる
「熱っ」
「猫舌なんだから、学習しようか(笑)」
「怒ってるか?」
「後で話そう」
二人でうどんを食べる
リビングでテレビ見ている響也
後片付けを終えてドライヤーを持って朝香がやってくる
「髪乾かさないとぶりかえすよ」
「乾かして」
朝香はドライヤーをあてる
「髪伸びたね」
「伸ばしてた、明日の仕事はカットモデルだから」
「身体のほうはもう大丈夫?」
「ああ、泊まってくれて助かった、熱でたし」
「それは私もそう思った、しんどかったよね」
二人黙ってしまう
どちらから切り出すか手探り状態だ
朝香が切り出す
「宇佐美くんはさ、今までモテてきたし女に不自由なくきてたのかもしれないけど、その……キスだって慣れてるだろうし、その先だって経験してると思うけど、女の子がキスで堕ちると思ったら大間違いなんだからね」
「まあ……確かに俺は遊んできた、それは否定しない、モデル始めてからはヤッパ大人の世界で、親もいないから夜遅くまで遊んでたし、友達も大人の人が多い
ハウスキーパーは今まで昼から夕方までで、夕食を作っておくっていう形で頼んでたんだ、今回もそれでいこうとしたら夕方からの人が入りましたっていうから試しにお願いしたらお前が来たってわけ」
「そうだったの」
「そしたらさ、夕食もあったかいの食べれて、お前もいてくれて話もできる、家に帰ってきておかえりって気持ち忘れてた、もういつから聞いてないんだろうって、ましてや同じクラスで話も共通の話題ができる、お前がいてこの家がいごこちいいのわかる?」
「それは宇佐美くんしかわからないよ(笑)」
「お前が帰っていくのさみしいんだよ、そのさっき言った……す、好きも今まで俺から言ったことなくて、その気持ちは嘘じゃないから……」
なんか照れてる宇佐美くん初めてみるなー
かわいい
「あたしはね、みんな宇佐美くんかっこいいっていうけど最近かわいいって思うの、どっちが本物なんだろう」
「家が素だよ、当然、だからこんな俺を知ってるのは朝香、お前だけ…」
朝香の頭をなで、朝香の肩に頭を置く
「寂しい……一緒にいてほしい、頼む」
朝香は肩にのせられた響也の頭を優しく触る
「ちゃんと素直に言えるじゃない」
響也は頭起こして耳元で優しく言う
「キスしていい?」
「優しくしてね」
響也はそっと唇にふれた