ハウスキーパーはSっ気同級生の豪邸で…
夕方、響也の家
「あれ、今日は宿題はしてないの?」
「もう、終わらせた、今日提出したよ」
「あんなにあったのに早くない?」
あっ、それで今朝のモーニングコールか……
でも1日であの量終わらすなんて頭いいんだな
「もっと上の高校いけたんじゃないの?」
「あー、まーね、でも駅に近いしあの学校申請出せばバイト許可出るし、元にお前も、もう始めてるし」
「お金あるのにバイトする必要あるの?」
「お金目的じゃなくて……俺、モデルの仕事を少ししてるんだよ」
モデルかー、確かに合ってる
背も高いしね、長い手足、綺麗な顔立ち
「停学くらってたからこれから届けださないと」
「ジムもそのために鍛えてるの?」
「まあな」
「それより、お前は?」
「何が?」
「今日の体育の時間だよ、主審するってことはバレー経験者じゃねえのかよ、壁に向かってパスしてるの見ても上手いし」
「あー、そうなの私経験者、それもバレーで高校いこうと思ってたくらいの、でも怪我しちゃってね膝の前十字靭帯損傷しちゃってて、体育は見学、でも高校は単位あるからとりあえず着替えて授業は出てる」
「そっか、見た目何もわからないのにな」
「でしょ」
洗濯をまわしてたのが止まる音がした
ピーピー
朝香は洗濯機の方へ歩いていく
びっこをひいてるわけでもないしな
リビングから響也はそっと覗いた
洗濯物のかごを持って二階にあがる朝香
ん?一段ずつ手すりもって上がっていった
わからなかったな、響也はリビングに戻る
ソファーに座ってぼーっとテレビ見ていた響也に朝香が声かける
「ご飯できたよ」
「あっ、うん」
キッチンで食べる響也に朝香は話しかける
「ねー、明日宿泊訓練の準備するから、リュック出しといてくれる?」
「わかった」
8時になって朝香は帰っていった
響也は電話をした
「もしもし、父さんお願いがあるんだけど、うん、うんそう今度の土日で手配できる?」
次の日、朝香は宿泊訓練の準備をしていた
同級生のパンツをたたんでカバンに入れている自分が不思議だ、ましてやうちには父親がいないから男物のものがないし、だいぶ洗濯も慣れてはきたが干すときにはまだ少し恥ずかしい
「よし、できた」
「体操服なんだろー?」
「これ、プリント読んでおいて」
響也はプリントに初めて目を通す
「班なんていつ決めたっけ」
「休んでる間に決まってるじゃん」
「俺、時計係になってる、携帯あるのに時計いるかな?」
「山だから圏外になるかもしれないよ、時計あるんでしょ」
「ある」
といって高級時計を持ってきた
「これ、高いでしょ、もっと安いのないの?」
「これが一番安い」
ひえー、金銭感覚違う、ブランド時計持っていくなんて
「無くさないようにしてね、それにあまり見せないように」
「うん」
プリントを見直した
「このオリエンテーリングって山登るんじゃねえの?」
「うん、あたしは見学許可もらってるよ」
「どういう状態なんだ?前十字靭帯って」
「そうね、ひざがカクンてなる、しばらく感覚がないから少し休まないと、でも痛みはもうないよ、でもいつなるかわからないからね、普通に歩けるけどオリエンテーリングは時間が長いしアップダウンもあると思うから見学にしたのよ」