無愛想な同期の甘やかな恋情
私は、彼の端整な横顔を盗み見た。
彼のペースに合わせて資料を纏めていたら、いつの間にか、他のメンバーたちは出て行ってしまっていて、会議室は私たち二人きりだった。
声をかけるチャンスなのに、私は無意識に手元に目を伏せた。
なんて言って切り出そう。
話しかけるタイミングを図って、そっと彼に横目を流すと。
「冴島」
予期せず、穂高君の方から呼びかけてくる。
「っ、はい」
私は条件反射で背筋を伸ばし、まっすぐ彼の方に身体を向けた。
穂高君はデスクを回り込んで、無言でこちらに歩いてくる。
縮まる距離に、私の胸がドキッと拍動した時。
「この間、悪かった」
私から目を逸らし、穂高君がクリアファイルを差し出してきた。
「え?」
私は顎を引いて、彼の手元を見つめる。
「この会社で冴島が生み出す魔法のアイテムは、なにも俺にしか創り出せないわけじゃない。あんな言い方、お前から大事な機会を奪うだけだったのに。ごめん」
真摯な謝罪に、おずおずと顔を上げる。
穂高君は、ファイルを私の胸元に突き出し、「ん」と促すような仕草を見せる。
「な、なに?」
私は右手を差し出し、彼の手からファイルを受け取った。
穂高君はその手をスラックスのポケットに突っ込み、ゆっくり口を開く。
彼のペースに合わせて資料を纏めていたら、いつの間にか、他のメンバーたちは出て行ってしまっていて、会議室は私たち二人きりだった。
声をかけるチャンスなのに、私は無意識に手元に目を伏せた。
なんて言って切り出そう。
話しかけるタイミングを図って、そっと彼に横目を流すと。
「冴島」
予期せず、穂高君の方から呼びかけてくる。
「っ、はい」
私は条件反射で背筋を伸ばし、まっすぐ彼の方に身体を向けた。
穂高君はデスクを回り込んで、無言でこちらに歩いてくる。
縮まる距離に、私の胸がドキッと拍動した時。
「この間、悪かった」
私から目を逸らし、穂高君がクリアファイルを差し出してきた。
「え?」
私は顎を引いて、彼の手元を見つめる。
「この会社で冴島が生み出す魔法のアイテムは、なにも俺にしか創り出せないわけじゃない。あんな言い方、お前から大事な機会を奪うだけだったのに。ごめん」
真摯な謝罪に、おずおずと顔を上げる。
穂高君は、ファイルを私の胸元に突き出し、「ん」と促すような仕草を見せる。
「な、なに?」
私は右手を差し出し、彼の手からファイルを受け取った。
穂高君はその手をスラックスのポケットに突っ込み、ゆっくり口を開く。