恋する耳たぶ
多分、1秒にも満たないくらいの短くて長い一瞬の後、匡さんは私を見て、少し驚いたように目を丸くした後、満面の笑みを見せてくれた。
それを見た私の心臓は、ドクン!と大きく飛び跳ね、呆けていた私自身を現実世界へ戻してくれる。
ああ、でも、こんなにステキな人が私と結婚するだなんて、これは本当に現実なんでしょうか?
このまま近づいて、手を取られた瞬間に目が覚める……なんてことはないですよね……?
そんなことになったら……
ああ、いや、そんなこと、考えたくもないけれど。
天国から地獄。
私、本当に生きていく気力を失って、1ヶ月くらい寝込んで、引きこもって、廃人のような機関を経た後で、死んだ魚のような目をして日々を過ごしていく自信がある。
そのくらいの、人生最大の幸せを、私は今、感じている。
この表現、ちょっと、わかりづらいかもしれないけれど。