恋のはじまりは突然に
「やっぱお前おもしろいヤツだわ」
「……変なヤツの間違いじゃないですかね」
「まぁ、変わってると言えば変わってるか」

……やっぱり。蓮司さんから見ても、私って変わってるんだろうなぁ。

「なに落ち込んでんだよ。大丈夫だ、俺だってじゅうぶん変わってるから」
「そんなことないですもん。蓮司さんは優しくて素敵な格好いい大人ですもん」
「……聞いてる俺が恥ずかしいわ」

蓮司さんは頭を抱えていたけど、本当のことだもん。

こんな私と二人で食事に行ってくれるだけでも感謝しなきゃいけないよね。

「お、着いた。ここだよ」
「TATSUMI……ですか?」
「来たことは?」
「いえ、初めてです」

外観は言われなきゃただの一軒家として見過ごしちゃいそうな感じで、何の食事が出来る場所なのかすら分からない。

こんな素敵な場所、きっとデートに使ってきたんだろうな……とか、どんな思い出があるのかな……とか、色々考えちゃうけど、大事なのは今、蓮司さんが私と食事をする為に選んでくれた場所だから、美味しく食事が出来たらいいなって思う。

「じゃあ、行こうか」
「はいっ」

蓮司さんがドアを開けると、先に私を店内へと入れてくれた。
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