恋のはじまりは突然に
「うーん、どうしよう……」

案内された個室で私は一人メニューと睨めっこしながら悩んでいた。

「お前って優柔不断?」
「うーん、初めて来るところではそうかもです……」
「ん?じゃあ、二度目以降は悩まねぇの?」
「はい、そればっか食べるのですぐ決まります」

優柔不断かって、聞かれたから素直に答えたのに、蓮司さんは盛大に笑った。

「お前やっぱおもしろいな」
「そ、そうやって笑わないでくださいよっ」

だってせっかくお金払って食べるんだもん。どうせなら一番美味しいもの食べたいじゃない。

ここTATHUMIはパスタ専門店らしく、目移りするくらい種類がたくさんあって、どれも魅力的で。

「そういう蓮司さんはもう決まってるんですか?」
「俺?んー、トマトと魚介の気分だから、ペスカトーレにする」

……決まってるんだ。というか、今パラパラとメニュー見て決めてたよね?

どうしよう……私は今何が食べたい気分?あーもう見過ぎて良く分かんない!
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