恋のはじまりは突然に
「ずっと俺は見てても飽きないから良いんだけど、あそこでずっと俺らのこと待ってるから、そろそろ決めるか」
「え?待ってる……?うわぁ、本当だっ、ごめんなさい!今すぐに決めますから!!」

蓮司さんに言われ、目線の先を辿ると店員さんが姿勢を正して待っているのが見えて、すぐさま店員さんに声を掛けると笑顔で「大丈夫ですよ」と言ってくれたけど、他に仕事だってあるだろうに、私の優柔不断のせいで仕事出来ないって悪過ぎる!

「えーと、えーと……」
「そんな焦んな。そろそろ決めるかとは言ったが、早くしろなんて言ってないだろ?」

それはそうだけど……でも待たせてるのは、やっぱり良くないもの。再び「うーんと……」と悩んでいると、蓮司さんの手が伸びてきて、私が見てるメニュー表を取り上げた。

「あっ!蓮司さん!何するんですかー!」
「見すぎて迷ってるだろ。ほら、もう何も見なくていいから思いついたもの言ってみろよ」

うー、確かに見すぎて分かんなくなってきてるんだけども……。

蓮司さんの言う通り、思いついたのを言ってみることにした。

「海老が食べたいかも……」
「うん、いいじゃん」
「あとは、トマト系がいいです」

その二つを伝えると、蓮司さんはメニュー表に目を通し始めた。
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