ノンフィクションにご注意を
担任のHRを聞きつつまた溝渕の方を見ると彼女は宿題忘れの焦りから解放された為か、のん気に欠伸をしながら前を見ていた。


このままだったら、いつか溝渕を誰かにとられてしまう?


そう考えただけで心に滲み出す黒いものに蓋をして、決意を固める。


「そろそろもうちょい強めに出てみっか……」


オレの決意は誰にも気づかれないまま、いつもの学校での1日が始まろうとしていた。


―――
――――
―――――…


「ただいまーー」


放課後…まっすぐ帰宅したオレはリビングのソファーに一旦カバンを置いてから、手洗いとうがいを済ませる。
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