幼なじみの優しい彼 2
「タイプ〜」

「目の保養ー」

振り向けば、ウェイトレスの女子達が海を見てざわついている。

長身の彼のスラリとしたウェイター姿は確かに見惚れてしまいそうなほどカッコいい。

ひぇー、女子達に、完全にロックオンされてるよー。

女子店員たちは、彼に話しかけたそうな目をしているけど、あんまり彼がイケメンなので躊躇しているようで遠巻きに見ているだけだ。

い、今のうちにっ。

「海、ちょっとこっちへ来て」

彼の腕を掴んで、強引に引っ張っていく。

「海ったら、なんでここにいるのよ」

お店の隅に行き、声を潜めて問い詰めた。

「俺も今日からここでバイトするんだ」

シレッとした顔で答える海をキッと睨む。

「いや、だから、なんで?急に」

「太一にここのバイトを紹介してもらったんだよ。ヒカリとも一緒に働けるしバイト代も稼げるし一石二鳥だろ」
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