白雨の騎士
「…シド、君にお客様だ」
アンナとロイと共に、宮中警護に当たっていたところに、息を切らしたキースがやって来た。
「…キースと言います。聞きたいことがある。任務が終わるまでどこかで待っています。」
この人は、さっきアリス様のところへ案内をした…
「いえ、もう終わります。夜の当直までは時間がありますので」
シドとキースは王宮の庭を歩いた。
「突然すまない。僕は魔法使いを、特に闇の力と光の力について研究している者です。」
キースの言葉にシドは足を止めた。
「君が光の力を持っていると聞きました。あなたは、ウォルドーフ家の…?」
真剣な顔で真っ直ぐにシドを見て言うキースにシドは少し黙ると再び歩き始めた。
「…光の力を使った事は間違いありません。ですが、僕は孤児で物心ついた頃には孤児院で暮らしていました。なので、ウォルドーフ家の事については何も知りません。」
すると、キースは胸ポケットから古い一枚の写真を取り出した。
「僕の家で昔から庭師をしていたドラスです。」
シドは写真を手に取った。白髭の男の人と小さな男の子が写っている。
「彼はウォルドーフ家の人間でした。この王宮内のどこかに小さな小屋があるはずです。知りませんか?」
小さな小屋と言われて思い浮かんだ場所はただ一つ。
前にアリスに案内されて行った森の中の小屋の事か…?
シドはキースを案内した。