白雨の騎士
「もしかして、君のご両親ではないか。」
シドは目を擦ってもう一度よく写真を見た。慌てて首にかけているペンダントを開いた。
ペンダントに映る男性の方が少し若いが間違いなく同一人物だった。
この人達が、俺の両親…
キースは深く息を吐くと近くにあった小さな子供用の椅子に腰掛けた。
「…ドラスはそこには映っていない。彼は船には乗っていなかったんだ。ドラスが言っていた。自分の家族が映った最後の写真。それを、王宮の小屋に置いて来た、と。」
シドは本当の両親の顔を初めて見て、身体から力が抜けた。
「ドラスは病にかかってしまい、寝たきりになってしまった。最後の時、ここに写真を置いて来たと言っていたんだ。これは君が持っていたほうがいい。」
暫く写真を見てシドは黙り込んだ。