白雨の騎士
西の塔の図書室へ向かおうとしていたアリスは、渡り廊下を通っているとふと、中庭でシドと話をしているローズの姿を見つけた。
何を話しているかは聞こえないが、珍しく笑っているシドがいた。
貴族の夫人達から誘われているシドを見かけたことは何度かあるが、いつもあっさり誘いを断っていたようだ。
しかし、なにやらローズとはいつもは見せない表情で楽しげに会話している。
アリスは気がつくと足を止めて2人を見ていた。
ズキッ…
何故か胸の奥がちくっと痛んだ。
「アリス様?」
突然足を止めたアリスにソフィアが声をかけた。
アリスはハッとして2人から視線を外して歩き出した。
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「…ローズ様、そろそろ仕事に戻らなくては。ですが、お部屋まではお送りしますよ。」
シドの言葉にローズはぱぁっと嬉しそうに笑顔を見せた。